そういえば、俺、存在感ないもんだから、
図書館の司書と生徒の逢い引きとか、見放題なんだよなぁ。


ちょっとした役得である。

ばかっぷるがイチャイチャしているのを見ながら、
暑いな。と、思った。

男の方が女の汗を舐めたりしている。まぁ夏だし、
そりゃ暑いが、
とんだド変態も居たもんである。




「ねえ」
「…」
「何覗いてんのよ」
「…」
「ふん。人間は直情的よね」目を見なくてすむように、背合わせにしてもらい、
俺達は話す。

「お前には、恋愛なんて分からんだろうな」
「ば、馬鹿にしないでくれる?」
人形にも恋愛とかあるのだろうか?

「私達は純愛よ」
「例えば?」
「そうね、新しくやってきた、熊のぬいぐるみに恋をするものの、熊はみんなのお気に入りで、私達はケースに飾られているじゃない?見るだけしか出来ない恋なのよ」
「お前熊に恋するのか!?」せめて同じ人間の形だろう。
とツッコミたい。

「恋の形は多様なのよ」
「ふうん」