「大丈夫だよ!ちょっと考え事をしてただけ。」

「………そっか、ならいい。」

巧は一瞬心配そうな顔を見せたがすぐにいつもの無表情に戻った。

まあ、高校の時よりはだいぶ表情を見せてくれるようになったのが進歩よね〜。

「帰ろうか。」

「うん!」

巧が真李亜の手をさりげなく握ると真李亜もそっと握り返しながら帰り道を歩いた。