私は先祖の直系の孫にあたる。

直系の孫は私の母親でもあるけれど。


つまり、私は「本家の人間」ということ。


ここらじゃ馬鹿でかい古臭い家に住んでいるから、よく近所の子にいじめられていた。


親戚で集まりのある日には、家系を仕切る紺乃お祖母様が大部屋に一同を呼び寄せる。


唯一の本家の権力者である紺乃お祖母様の言うことは絶対だった。


いつだったか、

「いつかお前の番になるね」


そう私に言ったお祖母様の言葉が、その時はまだわかってなかった。