やっとの思いで唇が離れると、
ぷはっというセリフを発することは許されなくて。
唇からあふれたココアを、
蓮が舐めとった。
「い、っ!?」
一瞬ぞわってして、
呼吸が止まった。
奇声を発したのは、
気のせいだよ。
「れっれれっれ蓮!?」
私は蓮の首に手をまわして蓮に抱きついた。
行動と言動があってないのは理解できなかった。
酸欠と頭のネジのせいで。
「ん?なに?」
蓮はそう言うと同時に、
私の肩に手を置いて私を離そうとした。
だけど私は、
なんだか顔が見れなくて、
強い力で蓮に貼りついていた。
これが、私たちの関係が狂った始まりの日。
