彼は試合でいつものように完封勝利し、その足で"Con Dome"持ち主の"the Rising Sun"グループ会長の元へと向かった。
グループといっても"the Rising Sun"という新聞社と"Con Dome"しか持っていないが。
"the Rising Sun"本社ビルに入ったバロスは顔の広さからVIP待遇と思いきや警備員につまみ出されたため、ダンボールを被って潜入した。
ダンボールを頭に被った彼は襲い掛かる警備員達をちぎっては投げちぎっては投げ……やっとの思いで会長室へと辿り着いた。
会長室の中は野球場のように広く、内装は野球場だった。
そして、一人の男がバッターボックスに入っていた。
がたいの大きな男……彼は"the Rising Sun"グループ会長だ。
バロスはグループ会長のことを知っていた。
なぜなら、
「聞いているのか、我が友セリヌ!!」
"Con Dome"持ち主のグループ会長セリヌはバロスの友人だからだ。
「おお、我が親愛なる友バロスよ! よく来てくれた。三日間待っていた甲斐があったよ」
「そんなことはどうでもいいセリヌ! "Con Dome"が解体されるとはどういうことだセリヌ!! 説明しろセリヌ!!!」
「バロス!! ――少し落ち着きたまえ」
そう言ったセリヌは憤怒のバロスを見ても動じず、ひどく落ち着いていた。
「私だって"Con Dome"を失くすのは惜しい。……だが現実を見たまえ!!」
彼はポケットからホワイトボードを取り出した。
ホワイトボードに書かれていたのは、右に傾いた直線。
「見たまえ! 不況の煽りで我がグループの収益は右肩下がりだ!!」
彼はホワイトボードをポケットにしまい、叩いた。
きっとホワイトボードは二つになっただろう。
グループといっても"the Rising Sun"という新聞社と"Con Dome"しか持っていないが。
"the Rising Sun"本社ビルに入ったバロスは顔の広さからVIP待遇と思いきや警備員につまみ出されたため、ダンボールを被って潜入した。
ダンボールを頭に被った彼は襲い掛かる警備員達をちぎっては投げちぎっては投げ……やっとの思いで会長室へと辿り着いた。
会長室の中は野球場のように広く、内装は野球場だった。
そして、一人の男がバッターボックスに入っていた。
がたいの大きな男……彼は"the Rising Sun"グループ会長だ。
バロスはグループ会長のことを知っていた。
なぜなら、
「聞いているのか、我が友セリヌ!!」
"Con Dome"持ち主のグループ会長セリヌはバロスの友人だからだ。
「おお、我が親愛なる友バロスよ! よく来てくれた。三日間待っていた甲斐があったよ」
「そんなことはどうでもいいセリヌ! "Con Dome"が解体されるとはどういうことだセリヌ!! 説明しろセリヌ!!!」
「バロス!! ――少し落ち着きたまえ」
そう言ったセリヌは憤怒のバロスを見ても動じず、ひどく落ち着いていた。
「私だって"Con Dome"を失くすのは惜しい。……だが現実を見たまえ!!」
彼はポケットからホワイトボードを取り出した。
ホワイトボードに書かれていたのは、右に傾いた直線。
「見たまえ! 不況の煽りで我がグループの収益は右肩下がりだ!!」
彼はホワイトボードをポケットにしまい、叩いた。
きっとホワイトボードは二つになっただろう。

