「まさか篠原君がそんなに格好良くなるなんてね」 保健室の先生がクスリと笑った 椅子に腰掛け項垂れる僕の頭を優しく撫でてくれた 「有り得ないんだ…こんなこと」 いつだって平凡に生きてきたんだ クラスの可愛い子に がり勉って言われようが地味眼鏡って言われようが 僕には関係ないことだった 格好良くなんてなりたくない 平凡が…普通が…一番幸せなんだ 幸せなんだ