しばらく洗面所で放心していた僕だったけど
時間が危なかったので仕方なく学校の準備をして家を出た



そして通学路…視線が痛い


チクチクと僕に突き刺さる女子の視線



「全く…なんだよ」



溜め息を吐きつつ目の前に垂れていた前髪を掻き上げれば女子達の黄色い声が聞こえる





今日の僕はおかしい




目が良くなったし
なんか分からないけど
格好良くなっているし





別にそれは欲しいなんて思ってなかったもので





女子が群れる通学路
頭が痛くなる







…今日は厄日だ。












―こうして平凡だったはずの青年の普通じゃない毎日が始まったのである…―