「やあああっ!」



あたしが自分の体格の二倍はあろう
男の子を投げると同時に黄色い声が武道場に響く。




「きゃあああっ!愛良(アイラ)先輩!」




「よし!今日もいい調子♪」




あたしは少し乱れた道着を直した。




後ろからも黄色い声が響く。




「相変わらずもてもてやの〜うらやましい〜」



話しかけて来たのは幼なじみの咲間 優李(サクマ ユウリ)



「うっさいねん、優。あんたもそうちゃうん?」



「は、俺?んなことないやろ?」