「何で槇は勉強しないのに学年2位なのよ」
私がいきなりそう言ったからか、槇はキョトンとした後、うーんと考え始めた。
「……才能ですかね?」
ブンッ
「あっぶなっ……!!ちょっ、会長いくらなんでもいきなり回し蹴りはないでしょう」
「…ちっ。避けんじゃないわよ」
「舌打ちした上に無茶なこと言わないで下さい」
「あんたやっぱりムカつくわ」
「そんなー…僕は会長のこと好きなのに」
「あっそ」
「冷たっ!!」
「五月蝿いわね。勉強しないんだったら出ていきなさいよ」
「え、ヤです。勉強します」
槇は私の向かい側に座ってノートを広げ始めた。
「……へえ」
「……なんですか、その顔」
「いやー、槇が勉強…ねえ?」


