「わ、私を誉めるって……」
「だって僕、会長の嬉しそうな笑顔大好きなんですもん」
「なんっ」
「会長、いっつも一位になって、誉められた時が一番嬉しそうですよ」
「なななななな!」
何でそれを!?
「会長のことなら何でも知っていますよ。いつも見てますから」
「もう黙って」
「嫌ですね。会長可愛いです」
「だから……っ」
「照れてる会長も泣いてる会長も好きです」
「────!!」
「でも頑張ってる和紗が一番好きだよ」
甘く囁く槇に鳴り止まない鼓動が何を意味しているのかは認めない。
槇は熱っぽい瞳で見つめてくる。
「槇……」
「帝って呼んで?」
「………みかど」
「もうホント可愛すぎ」
「あっ……」
またも感じる柔らかな温もり。今度は確かにそれを感じれるほどに長くて。
「はあっ……」
「ね、会長」
また抱き締めてきた槇……帝に、抵抗する元気はない。
「……何よ」


