未完成な妃



ふーん……?

よっ。


「か、会長!?」


「何よ」


「何してるんですか?」


「髪の感触を確かめてるだけだけど」


「僕の、ですか?」


「だって他に人いないし」


余りにも槇が色々言ってくるから少し身を乗り出して槇の髪に触れた。

…そしたらもっと言ってきたんだが。


「ふーん」

ナデナデ、サワサワ


「会長ぉ……」


「ちょっと待て。……なんだ。意外と槇の髪もいい手触りじゃない」


「あ、ありがとうございます…」