その後、野口さんに話をいろいろと聞いた。
大地は明日から私も通っている高校に編入してくるらしい。これからどう大地と接するか、正直戸惑った。
不安も消えないまま、今日を迎えた。
今日、大地にまた会える。
いつも通りの通学路を歩いていると、あいつにまたあった。
「あれー?通学路、こっちなんだ!」
「田中 慶太…。」
朝から嫌なやつに会ってしまった。
「なぜフルネーム?!まじうける!」
あー、この人いかにも軽そうな感じだ。私こーゆー人苦手なのに…。てゆうか、なんでこいつと登校してるわけ?!!
「ちょっ、離れて。一緒に登校してるって思われるでしょ。」
「あっ!愛美ちゃん!今日転校生くるんだって!イケメンらしいよー!」
って、聞いちゃいねーよこいつ。しかも、情報早!!!
「あっそ、興味ないから。」
私はそう言って、その場を立ち去った。
なにもしらずに、この光景をみている人がいるなんてしらなかった。



