そう言い放ち、大地は人ごみの中に去っていった。


この日から私の人生の歯車が狂い出したんだ。





~♪




私のお気に入りの音楽が鳴り響く。止まった時が動き出す。



私はケータイを開いた。




「野口さんだ…。」





野口さんにはとてもお世話になった。野口は警察の人で、大地との事件を担当している人。



「もしもし?野口さん?」



「ああ。愛美ちゃん、大切なはなしがあるんだ。今、大丈夫かい?」






久し振りに聞いた野口の声。どことなく懐かしさを感じた。




「大丈夫です。なんですか??」





「今日、大地君が出処したよ。」






やっぱり、あれは大地だったんだ。