「ついたな。」





「うん。」




懐かしい風景が一面にひろがる。雨宿りに最適だった洞窟や、よく木登りした大きな木。何もかも、ここは変わっていなかった。いつからだったのだろうか。ここに来なくなったのは。大好きだった場所なのに。




「洞窟、入ろうぜ?」




「そうだね。」





少し誇くて、昔遊んだ道具が散らかっていた。




「やっぱ、ここは誰にもばれてないみたいだな!」




「そうだね!」






地べたにシートを引いて座った。そして家から運んできた食糧を探す。




「愛美ー。パンでいいか?」




「なんでもいいよ!」





そして大地と一緒にパンを頬張る。いつも冷たい時間の中,1人きりでご飯を食べていたから断然美味しく感じたんだ…。