DOLL+〜ボロボロだった俺の女〜

−−





「……ここです」


一日前、あの老人と借金を返すため、話していたところ…−−



そう、キャバクラ。



「ありがとうございました

では、借金を必ず返してみせます」


「………」



そうして、今。

この老人にキャバクラの場所を案内して貰った。



−−あれ?


お礼のお辞儀をしようと後ろを振り返ったハズなのに……



もう、老人は綺麗さっぱり、いなくなっていて−−




「あらぁ〜、新入り?」


急に、背後に透き通る声がした。



振り返ると、今度はこの店の人がいた。



その女の人の容姿は


……綺麗で宝石のような顔。

色気のある唇。

なんカップかあるのか……服で強調されている大きい胸。



そして決め手は−−


この……イメージとしておしとやかそうな。
美しく描かれているあじさいの着物。



色は、全体的にブルーで。




その人を見た瞬間



「綺麗…−−」



そう口からでてしまっていた。





「ありがとう」


女の人は綺麗な笑顔で笑う。


その笑顔に圧倒される。


いかにも、それは。

明らかに艶やかな……美女のオーラがでていて仕草がおしとやかで凄かった。



そうだ……今日は、挨拶に来たんだよね。



女の人に圧倒されつつ、やっと自分の役割を思いだした私は
その綺麗な女の人の方をきちんと向いて



「……私、野々宮藍と申します!

これから………よろしくお願いします」



そうお辞儀して言った。