あいつらだ、鉄パイプを持ってたあいつら。



私はもう一度部屋の中を見渡す。



広さは10畳ほどのコンクリートの部屋、廃墟になったビルだろうか…周りは酷く古ぼけてくすんでいる。窓はない。



……………ツカサ



「シュウト!!ツカサは!!?」



「分かんないんス…どっかに連れてかれたみたいで………」



連れてかれた!?………


私は勢いよく立ち上がると、一つだけある鉄製の扉に向かって走った