車はフルスピードで、普段私をバイクに乗せる時は必ず安全運転なレツが 今はその余裕もないほど急いでいるらしい…。 そして何より切れているらしい…。 「………レツ」 「…………」 「あの……」 「………」 「……聞いてる?」 「着いた。」 「……えっ」 いつの間にか騒がしい繁華街から離れ、静かで綺麗な住宅街に止められた車。 何度か来たことのあるこの場所 何回見ても慣れないこの豪邸。