REAL HOPE Ⅳ




「離せ」


「やだ!」


「離せよ」


「やだってば!!」


私なんかレツが本気で振りほどけば一発なのに、それをしないのはレツの優しさなんだと思う。



「分かった」


「?」


「お前も来い」


「………えぇっ!?」



レツは私が掴んでいた腕を手にとると、そのままグイッと引き寄せて扉を開けた。



二月の冷たい空気が一気に私に押し寄せる



「ちょっと!!待ってよ!!」



私も行くの!?それはそれでまずくない?