私の母は、恋多き女だった。 というよりは、ただのだらしない女だった。 私はそんな実際の母は知らないし むしろ覚えてなんていない。 私が生まれたのはほんの母の気まぐれ。 街で出会った父に一瞬だけ、一夜だけの恋をして そして私が生まれてきた。 母は夜の仕事をしていたと聞いた。そこらでは有名な夜の女だと…… 私はそんな小さな存在。 一夜だけ愛し合った父と母の、ちっぽけでくだらない存在