分かってる。 レツがそんな事をするのは私のせいだって 私が悪いんだって。 それなのに傷付いている私はバカだ。本当に馬鹿者だ。 レツの方が傷付いているはずなのに……私が傷付くなんて間違ってるのに……、 「……レ…ツ…」 私の声はさっき“待って”と言った声よりも遥かに小さくて震えていて 自分でも驚くぐらい弱々しくて、レツに聞こえないぐらい小さな声で なのにレツには届いていた。