「遅く走りたい気分なんだよ!」 あまりの遅さに突っ込んだ私に、ツカサはフンッと鼻を鳴らすようにして一瞬だけこっちに振り向いた。 これはツカサの優しさ。すんごい意地っ張りな優しさ、 私はそんなツカサが好きだ。本当は優しいくせに、わざわざ見せつけない不器用さが好き いつも人の事バカバカ言ってんのに、実はツンデレっぽい所が好き。 あの時…… あの店で会えたのがツカサで良かった。 だから私はこうやって今笑う事が出来てる。