次第に広がっていく紅い跡。 私はお腹に刺さったソレを、銀色のナイフを引っこ抜くと、カランカランと音をあげ床に投げだ。 血って本当に赤いんだ……とか 刺される時より、抜く時の方が痛いんだ…とか 何かやたらと無駄な事が頭を駆け巡って こんな時に以外と冷静でいられる自分に、馬鹿みたいに納得している自分に 刺された事よりもハッキリ言って一番驚いた。