私の手からはいとも簡単に携帯がするりと抜かれ、気が付いた時にはその男の手にあった。 扉の方へと視線を移すといつの間にか開かれていた扉、 何このタイミングの悪さ。 「助けでも呼ぼうとしてたの?」 ニヤリと口角を上げ、シュウトの前でしゃがむ私をなめ回すようにしている目。 そいつは私に手を伸ばしてくると、右側の髪に手を絡ませた。 「可哀想な女、あんな奴らに関わらなきゃこんな事にはなんなかったのに」 それが風神を表してるんだって事ぐらい分かる。