「映画館の…あの時の…壁に押さえつけられたときは…やさしくて…かっこよくて…とろんッてしたし…」
「…その後のキスも…優しくてスキって思ったし…」
「……山登りの時のキスも………なにもかも…」
「…そら…」
「……でも今じゃ……ゆうが分かんないよ…分かんないよ……」
泣きたくないよ…
でも押さえられてるから
隠せない。
ゆうは私にキスをした。
「…どう?かわったのか?」
「……かわった。気持ちが…無理矢理してるかんじがする……もう離して……」
「ね〜ちゃ〜ん。」
裕也の声がした。
ゆうはパっと手を
離した。


