年が明けて、
冬が過ぎ、
俺達は高校に入学した。


当然のように、
俺と、君と、田野と、
同じ高校に。


そしてこれも当然のように、
その高校の3年生には、
杏美さんがいた。


そして、これこそ当然というように、
杏美さんにアプローチをし続けた。



俺達はといえば、
これまで当然のように、
ずっと同じクラスだったのが、
見事にバラバラになり、
話す機会がグンと減った。



俺としてはその方が、
有り難かったのだが。

まだ本当に元の『友達』には
なれなかったから。