2年になっても、
3年になっても、
俺達は別々のクラスで、
校内で会った時や、
学校行事の時なんかに
少し話す程度だった。


その度に、
俺達3人の気持ちは、
中学の頃から少しも変わっていないことを
実感した。


そんな1年の学校行事、
文化祭の時俺に、
同じクラスの村上菜月(むらかみ・なつき)という彼女が出来た。


告白されて、
何となく付き合いはじめたが、
何となく、君や田野には
言えなかった。


そうして迎えた高3の秋のある朝、
田野から電話があった。



「何?
こんな朝っぱらから。」


「あのさ、
杏美が死んだんだ。」



田野の言葉の意味がわからなかった。


「―は?」