ある日突然...





先生が家元の後にいる男の人を見ながら言う。

「お久しぶりです。頼子さん。」

「本当に・・・何年ぶりかしらねぇ・・・」

「10年ぶりぐらいでしょうか・・・最後にお会いしたのは高校生の頃でしたから・・・」

「そうよねぇ・・・大学はイギリスのケンブリッジでしたっけ・・・」

「はい、それから大学院を出て、ロンドンの商社で働いておりました。今年になって、父の手伝いをするために戻ってきました。」

「そうだったの・・・あっそうだわ!絢乃さん、紹介するわ!家元のご子息で次期家元の龍祥院 拓己さんよ」

「はじめまして、龍祥院 拓己です。」

さわやかに微笑んでお辞儀をする。

「はじめまして、小関 絢乃です。よろしくお願いいたします。」

緊張しながら、お辞儀をした。