隣の席には、もう永森さんが来ていて、私に気づいて素敵な笑顔で
「おはよう!今日から少しずつお願いするね!」
と声をかけてくる。私は、またもや焦って、真っ赤になりながら
「おはようございます。よろしくお願いします!」
猛スピードのお辞儀とともに答えた。
そのまま座り、何事もなかったように振る舞おうとするが、視線を感じてうまく動けない。
よほど私の行動がおかしかったのか、
「僕のこと恐い?」
と聞かれたが、うまく返す言葉も見つからず、
「そんなことないです・・・」
視線も向けられず、そのままの姿勢で首を横に振ることしかできなかった。
永森さんはため息をついて、
「なら良いけど・・・」
とだけ言って、仕事を始めた。
