ダイニングルームに行くと、父と母が朝食をとっていた。

「おはようございます」

と声をかけると、母が

「あら絢ちゃん、おはよう!よく眠れた?今日もがんばってね!」

父が

「おはよう、仕事はどうだい?」

と尋ねてくる。

「怒られない程度についていっています。」

「それなら良い」

父は満足げにうなずいている。

「そういえば、おじいさまが絢乃に話があると言っていたぞ。」

「えっ?おじいさまが?」

「近々、顔を出しに行ってきなさい。」

父にそう言われ、不思議に思いながらも

「分かりました。」

と返事をした。

「それと、明日からママとニューヨークに2週間ほど出かけてくるから。」

「分かりました。」

父の出張に母がついていくのは毎度のことなので気にしないけど、結婚して何年経つんだか・・・仲の良いことで!

朝食が終わり、

「それでは、行ってまいります。」

と言って、ダイニングルームを後にした。