靴を履き、振り返った永森さんを見つめ、
「・・・」
不審に思ったのか
「大丈夫!俺が守るから!」
返事ができない。
急に引き寄せられバランスを崩したまま永森さんに抱きしめられた。
「大丈夫だから!」
もう一度言われ、強く抱きしめられる。
なんだか大丈夫な気がしてきた。
「はい、信じます。」
そう答えると
「ありがとう!」
抱きしめられていた力が緩められた。
永森さんの顔を見ると、さらに安心する。
「じゃあ、また日曜日に!」
「はい、詳しいことは明日連絡します。」
「OK!楽しみにしてる!」
「はい、」
「じゃあ行くね!」
「車まで送ります。」
「いいよ!もう遅いし、これ以上絢乃の一緒にいると帰りたくなくなる。」
「えっ?」
「じゃ!おやすみ!」
永森さんが玄関のドアを開け、外に出る。
「あっ!やっぱり・・・」
「本当にいいよ!じゃあね!」
「あ、はい、おやすみなさい」
そして玄関のドアがしまった。
