カチャ!
永森さんがこちらを振り向きほほえんでいる。
つられて私も笑顔を返した。
ちょうどテーブルの上に、さっきオーダーしたコーヒーと紅茶が置かれるところだった。
ボーイさんがお辞儀をして部屋を出て行ってから、先ほどの場所に戻った。
永森さんはコーヒーカップを手に取り一口飲む。
それを見て、私も紅茶を飲んだ。
「おいしい!」
おもわず声に出てしまう。
「なら、良かった」
そう言われて、ちょっと恥ずかしい・・・
「さっきの続きしようか!」
永森さんが意地悪な顔で言ってきた。
「えっ?あ、あの・・・私・・・」
真っ赤になり下を向いてしまった。
「うそだよ!本当はしたいけど、また今度ね!」
『今度ね!』という言葉に、
残念な気持ちとほっとした気持ちと今度の時には本当に・・・
複雑な気持ちになった。
