そんな話をしていたら、無性に絢乃の声が聞きたくなってきた。
時計を見ると12時45分
まだ蒼井さんとご飯食べてるかな・・・
申し訳ないけど、がまんできない。
窓際に移動し、携帯を取り出す。
絢乃の電話帳を出し、通話ボタンを押す。
プルルルルー、プルルルル-、プルルルル-
「はい、どうしたんですか?」
「俺だけど、絢乃?」
「?・・・どうしたんですか?」
「声が聞きたかった。」
「えっ?」
「すきだよ!」
「・・・・・・・」
「じゃ!」
「あ、待って!私もです。」
「ありがと!」
「じゃあ、切るよ。」
「はい、役員会がんばってください。」
「ありがとう」
「・・・・・・・・・」
お互いが切れない。
「じゃあ切るよ。」
「はい。」
俺から電話を切った。
