「おまえもか・・・涼に言われたのか?」
「いいえ、ただ誰なのかと思って。」
父さんはため息をつき、
「デバガメか。教えてもいいが、涼には言うなよ!涼の部署にいるはずだし。ただ、涼の相手は絢乃さんと違って、少々手強い。」
「?手強い?」
「そう、手強い・・・剣道5段、柔道4段、合気道は何段だったけ・・・で、気が強い。たぶん、向こうのお嬢さんも、まだ知らされていないと思うが。」
「お名前は?」
「龍神 薫子(りゅうじん かおるこ)さんだ。」
「えっ?あの龍神家の?」
「そう、あの龍神家の長女だ。」
「はぁ、それは手強いですね。」
「手強いだろ?」
「兄さんが『うん』というのでしょうか?」
「さぁな!会長のいうことは絶対だからな。」
「そういえば、おまえ。会長から聞いてるか?おまえが小関に婿養子に入ること。」
「えっ?そうなんですか?」
「そら、そうだろ。絢乃さん一人娘なんだし。」
「そうですよね。って、えっ?永森商事を辞めて、KOSEKIに行くってことですか?」
「そうなるじゃないのか?なにか不都合でもあるのか?」
「いや、いいんですが、ちょっとびっくりしただけです。」
「それも明日会長に聞くといい。」
「はい。」
「もう、戻っていいぞ!」
「はい、おやすみなさい。」
立ち上がり、父の書斎をあとにする。
