考えながら寝てしまったからなのか、目覚ましが鳴ってもパッと目が覚めてくれない。布団の中でもぞもぞしていると、
コン、コン、コン。
「絢乃様、おはようございます。朝ご飯の用意ができております。」
みちこさんが呼んでいる。
「う〜ん。今起きます。」
ベッドの上に起きあがったけれどだるい。こんなこと久々だわ。ふぅーっと大きく息を吐きのろのろと動き出した。
とりあえず化粧をして着替えてダイニングに向かう。みちこさんが紅茶を入れてくれて
「奥様は今日のお昼に羽田にご到着だそうです。」
「そうなんだ。着いたら電話が来るかな?」
「はい、たぶんそうされると思いますが。」
「わかったわ。ご馳走様でした。」
私は朝食を食べ終わり立ち上がる。自分の部屋に行きバッグを持って出かけた。
