会社から一駅電車で移動し、喫茶店に入る。

早速、さくらさんが聞いてくる。

「絢乃、なんかあったの?珍しいじゃない、ランチのときに話せないなんて。」

「実は、昨日お見合いだったんです。」

「お見合い?昨日のお昼、何にも言ってなかったじゃない!」

「そうなんです。3時半過ぎに祖父から電話があって、ご飯を食べようということだったので、お店に行ったら・・・」

「お店に行ったら、どうだったの?」

「永森会長と永森さんが座ってました。」

「えぇーっ!」

「しーっ!さくらさん声が大きいです!」

周りを見渡すと、みんながこちらを見ていた。

「さくらさん!みんなの目を引いちゃったじゃないですか!」

「だって、なに?お見合いの相手って永森さん?」

「そうだったんです。」

「なんと羨ましい!」

さくらさんは興奮している。