永森さんは再度着替えを始めた。

私は乱れた服を直し、レストルームを借りる。

鏡を見ながら髪と化粧を直す。

首筋に赤いあざを見つけた。かゆくはないので虫に刺されたわけではなさそうだけど。などと考えているとノックされて、

「大丈夫?」

「大丈夫ですよ。」

扉を開ける。

「知らないうちに虫に刺されたみたいで、赤くなってるんです。ここです。」

赤くなっているところを見せる。すると永森さんは笑いだし、

「それ、俺がつけたキスマーク!俺のものって印だよ!」

チュッとおでこにキスされた。そういえば、さっきチクッて痛かったかも・・・

「おいで!」

手を差し出され、その手を握った。

手を繋いだままリビングに置いてあったかばんを取り1階に降りる。