コツコツという靴の音が近づいてくる。 通り過ぎると思いきや、私の手前で止まった。 「きみ、小関さん?」 その声に顔を上げると目の前に永森さんが立っていた。 「はい、そうですが・・・」 わけも分からず、固まりながら返事をすると、 「隣の席になったからよろしくね!」 笑顔を向けられ、慌てて立ち上がり、 「こちらこそ、よろしくお願いします!」 ガバッと頭を下げた。