「で、なに?」
半分怒っているように見えるが・・・
「あのさぁ、俺の婚約のことって知ってる?」
「知ってるわ!」
「俺、本気で好きな子ができた。じいさまが決めた婚約なんて考えられない。」
「で、どうして欲しいの?私じゃどうもできないけどね!」
「そんなこと分かってる。じいさまは誰の話も聞かないし・・・
でも一応、話しに行こうとは思っているけど。」
「自分の気が済むなら、そうしなさい。」
「相手の子はどんな子なの?」
「会社の子で、俺の補佐してくれてる子。」
「名前は?」
「名前知ってどうすんだよ!まさか会社行って調べんじゃないだろうな!」
「そんなことしないわよ!ただ母親として名前ぐらい知っておきたいじゃない。」
「それなら良いけど。小関 綾乃・・・」
「小関・・・あやの・・・さん?」
「そう!
知ってんの!?」
「知らないわよ!知るわけないじゃない!」
この時、母親の態度が明らかにおかしかったんだよな・・・なんで問いつめなかったんだか・・・
「ふ〜ん!」
「じゃ!私は帰るから!」
母親はさっさと帰っていった。この後起こることを俺は知らない。
この時の俺は、明日どうにかしてじいさまに会うことだけを考えていた。
