ある日突然...





「ごめん・・・送っていくよ。」

小関さんは真っ赤な顔をして、目が少し潤んでいる。

やばい!泣かした!

どうしていいか分からず、オロオロしそうだ!

「ごめん、嫌だった?」

小関さんは頭を大きく横に振って、

「違うの!私が勝手に・・・」

その後の言葉が続かず泣きだしてしまった。

まずいぞ!どうすればいいんだ!いままでつき合った女はキスくらいじゃ動じるタマじゃなかったし、逆に俺が襲われることもあったからなぁ・・・

「本当にごめん!」

頭を下げるしかない。小関さんが慌てて、

「いいえ、違うんです。私が・・・」

最後の方は消え入りそうな声で小さすぎて聞こえない。やさしく聞き直す。

「ごめん、聞こえなかった。もう一度言って!」

「何でもないです。ごめんなさい。帰ります・・・」

そう言って帰ろうとする。今度は俺が慌てた。逃げるように歩き出す小関さんの左手を掴む。

「送るよ!」

それだけ言って、何も言わずその場を後にした。

外苑東通りに出て、タクシーを拾う。

小関さんを乗せ、荷物をトランクに積む。

俺は一緒に乗らず、

「小関さん、また明日ね!」

お辞儀だけする彼女。

タクシーのドアが閉まり走り去る。手を挙げ合図する。

今度は自分が乗るタクシーを拾い、ホテルへと帰った。