タクシーに乗ってから、私は家に電話をすると、みちこさんが出て迎えの車の件だと思って、さっさと切りそうになったので、夕食がいらないことを伝える。
『早めにお帰りを・・・』と言われ、昨日の朝を思い出す。今日は心配はかけられないので、気をつけないと・・・
ミッドタウンの中の和食屋さんに・・・なぜ和食にしたかというと、永森さんが、「着物着てるんだから和食だろ!」とかいう持論で和食です(笑)
食事が終わってお店の外に出て、ミッドタウンの芝生の中を歩く。前を歩いていた永森さんが突然振り返り抱きしめられた。
「えっ!」
そんな声も、永森さんのシャツの中に消えてしまう。
「帰したくない!」
私はどうすることもできず固まっていた。
「そのまま聞いて!」
うなずくと、耳には少し早い永森さんの鼓動が聞こえている。永森さんは静かに話し出した。
