家元が、

「絢乃さん、すまない。拓己は外国生活が長かったせいか、かわいい子を見るとすぐに声をかけたがる。息子に変わってあやまります。」

頭を下げようとしたので慌てて、

「いえ、私も悪いんです。すぐにお断りできなかったので、謝らないでください。」

先生も、

「家元、絢乃さんがそう言ってますし、お弟子さんの目もありますか穏便に。」

ナイスフォローです!

「そうかぁ?」

という家元に頭を下げさせずにすんだ。

その後、永森さんも一緒にお茶会に参加し、家元がたてたお茶をいただいた。

優雅という言葉がぴったりなお手前だった。