「みんなも知っているように、今日付で異動になった永森君だ!永森君が我が第1営業部に来てくれて、本当に嬉しい!」 部長の目が潤んでいるように見える。 「永森君、一言」 「はい」 と返事をして一歩前に出たようで、私の視界に入ってきた人を見て 「えっ!」 と声を上げてしまった。 その声に全員が私の方を振り返って見られてしまい、恥ずかしさで、真っ赤になってうつむくしかできなかった。