気が付けばあたしの家の前まで来ていた。 「送ってくれてありがとう。」 「こちらこそ。急に誘って悪かったな。」 「楽しかったし、気にしないで。それじゃあ、またね。」 あたしは田辺に背を向けマンションのエントランスへ足を進めた。 その時、 「ちょっと待って!」 田辺に呼び止められた。