「もう璃乃ったら、高熱で倒れたんだって!? 璃乃のカバン持ってきてってさっき頼まれたのよ。」
「そうだったの。ごめんね」
「ちょっと謝らないでよ。あたしはむしろ璃乃に感謝してるのよ。」
「えっあたし何かしたっけ?」
「だって昼休みの途中、璃乃と面談中のはずの先生がいきなり教室に入ってきて、あたしを見つけるなり『香山、樹原が倒れたから、家に帰らすからあいつのカバン準備して保健室まで持ってきてくれるか。』って……それはそれはみんな、あんな焦ってる先生みたことない、って大騒ぎだったんだから。」
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