『ハイハイ。早く教室に戻ってー』


結局、チャイムとともに先生から急かされ女子たちはそれぞれのクラスに戻っていく……

でも…

ゆまとあたしは、先生と同じ教室に行くわけで…

三人になった静かな廊下であたしたちを見つけた先生はいつもと同じように…

『樹原、香山おはよう。』

王子様の笑顔を振る舞う。

「おはよ……」
「おはようございますっ!速水先生っ♪」


あたしの声はゆまの声に下記消され…まぁいつものことなんだけど…


そんなことを思って教室に入ろうとするあたしに

『おい、樹原ー無視するなよっ』

あたしだけ声をかけられた。

別に無視したわけじゃないし。
ただ声が小さかっただけ…

結局あたしは、先生を無視して教室に入った。