クソ暇な講義が終わり、提出物を貰う。 「…悪いけど書くもの貸して」 筆記用具のない俺は、いつも適当に近くにいた奴に借りて書いてる。 今日はたまたまさっきの女。 たまたま? …いや、もしかしたら違うかも知れない。 後ろ姿しか見てないから、ちょっと顔でも見てやろうとか思ってたかも。 「あ、うん。どうぞ」 「どーも」 女は使っていたシャーペンを俺に渡した。 それを受け取ると、名前だけ書いて女に返した。