その場の空気が一瞬で変わった。


それでも女はいつもの様に、でも悲しそうに笑っていた。



レオも俺も言葉に詰まった。

何て言ったらいいのか分からない。



こういう時に、うざいくらい喋るレオが役に立つ場面なのに、ちっとも役に立たない。


マジで使えない。




「こんな話しちゃってごめんね。暗くなっちゃったね」



沈黙を破ったのは、意外にも女だった。



「そんな事ない。 不安事があるなら言ってみなよ?1人で抱え込むのは良くないよ」




レオは今ので何を見抜いたのか、そんな事を言った。


妙に勘が鋭いレオ。
きっと何かを感じたに違いない。