いきなり目の前にあの女が現れたと思って、足を止めれば後ろからの強い衝撃。 「…っ!いってぇ、急に止まんじゃねぇ!!」 勝手にぶつかって来た分際で、この言い様。 レオの頭の中には自分が悪いって言葉はないんだろう。 「…あ、あの」 「…ん?」 ひょっこり俺の後ろから現れたレオに目を丸くする女。 あぁ、レオの方がまだ小さい。 「暝の女?」 「違う」 俺はあの日から、女なんて作らないと決めた。 女なんて信じない。 女なんて邪魔なだけだ。