あいつ、この講義もとってんのか…。 俺は女に視線を向けながら、いつもの指定席に座った。 今日も、うざいくらい天気がいいな…。 机に肘を立てて頭を支えるように窓の外を見ていた。 眩しさに目を細めてしまう。そのまま寝てやろうかってほどの昼寝日和。 「…あ、あの 神楽くん」 眠りかけた頭に響いた心地好い声色。 いつの間にかあの女が俺の前に立っていた。 「………ナニ?」 「あ、あのね。お節介だと思ったんだけど…2限目の講義の提出物、出しておいたよ…」