遅刻した。 講義どころか、講義が始まっているだろう今まだ俺は家にいる。 遅刻じゃない。 もはや、欠席になるだろう。 まぁ、いいか。 放任主義のこの家は、誰も起こしにはこない。 門限もないしな。 約一名、そうはいかない問題児もいるが…。 のそのそと、いかにも今から大学だというオーラを匂わせながら準備を始める。 「瞑?…まだいたのか、大学は?」 「午後から。今から行く」 あろう事か、兄貴に出くわした。 適当に嘘を並べ回避を試みてみた。